有痛性外脛骨治療のページ

有痛性外脛骨の病態

外脛骨は、図の舟状骨という骨に付く、人の15～20％に存在する過剰骨で、この過剰骨が何らかの原因（捻挫した　ぶつけた　長く歩いた　走った）で、痛みを生じた場合、有痛性外脛骨とよばれます。
外脛骨を持つ人の特徴として、つま先が外を向き、偏平足に見え、図の距骨という骨が、内側に捻じれながら下に落ち込む事により、後脛骨筋という筋肉が常に引っ張られて働き、筋の付着部である外脛骨部分に、過度のストレスが加わる事で、痛みを引き起こしている事が多い。

このスクワットは、主に内転筋群（内もも）のストレッチを目的としていますが、ポイントは内転筋の力を使うという事です。
①つま先を出来るだけ外に向ける
②背筋を立てて（骨盤を起こして）座骨を真っすぐ下におろしていく感じで腰を落とす。

③そこから膝を伸ばしていく時に、内ももにしっかりと力を入れて伸ばすのがポイントです。
※内ももに力を入れようとすると、膝が内に入ろうとするのですが、絶対に膝がしらは外に向けたままにして下さい。膝が内に入ると痛めてしまう事があります。
方法が正しくわからない時や、痛みを伴う場合は行わないようにしてください。
なぜこのスクワットで有痛性外脛骨に効果があるかというと、内転筋群は、痛みが出ている個所から筋膜の繋がりがあり、患部周辺が緩みやすくなるからです。

後脛骨筋は、有痛性外脛骨を語るうえで最も大事だと言える筋肉です。
このトレーニングのポイントは、足首を内側に捻じるようにしながらつま先立ちをする事です（ふくらはぎの内側を使うように）
※これは、痛みが伴う場合は行わないで下さい。あくまで痛みがないのが前提です

外脛骨がある人は、脛の足首付近は内に捻じれ、距骨が内に捻じれながら下に落ち、つま先は外を向きます。
この状態だと、後脛骨筋は疲れるばかりでうまく働く事が出来ません。
このトレーニングで、後脛骨筋が正しく短縮方向に力を使えるようにするのが目的です。

 

動画では少し見づらいかもしれませんが、親指で膝の外側直下の骨（ふくらはぎを下からなぞっていくと、最初に触れる骨）腓骨頭を前方に押しながら、他の4指でお皿の下の骨の出っ張り（脛骨粗面）を手前に引く感じにしながら、膝の曲げ伸ばしをします。
膝を伸ばしていくと、親指に腓骨頭が押し返してくるので、それを止めるようにすると、腓骨の動きが良くなって、膝や足首がスムーズに動くようになります。
 

相反抑制とは、主導筋（ここでは大腿前面）が緊張している時は、反対側の拮抗筋（ここではハムストリングス）がリラックスするように神経機構が調整する働きをいいます。

さて最後は、距骨のズレを修正する方法です。
小さめのタオルを少し硬めに丸くくるんで、外脛骨の出っ張り（触って痛いところ）のすぐ後ろに置いて、全体重をのせて踏むだけです。

絶対に骨の出っ張り（痛いところ）にタオルがかからないようにして下さい。

１日に１度、10回程度踏むだけで結構です。

その際、踏んで痛む場合は行わないで下さい。

軽症の場合は、これで治ってしまう事もあります。
試してみて下さい。
 

有痛性外脛骨で当院を受診される方は、他院で治らなかった重症の方も多いです。

紹介やHPで調べて、わらをもすがる思いで遠方より来院されます。

稀に難治性で時間がかかる方もおられますが、必ず痛みはなくなります。

そのためには、全力を尽くす事をお約束します。

一緒に頑張りましょう！